本記事について
この記事は2025年10月22日現在の最新情報に基づき、電動キックボード(特定小型原動機付自転車)のナンバープレートに関するルールを専門家の視点で徹底的に解説しています。
「手軽そうだから電動キックボードを買ってみた!」「でも、公道を走るには何が必要なの?」「ナンバープレートって原付と同じでいいの?」
最近、街でよく見かけるようになった電動キックボード。
2023年7月1日の道路交通法改正により、「特定小型原動機付自転車(とくていこがたげんどうきつきじてんしゃ)」という新しいルールがスタートしました。
これにより、16歳以上なら運転免許不要で乗れるようになりましたが、同時に公道走行には専用のナンバープレートの取得が「義務」となりました。

おお、買ったはいいが、ナンバープレートってのがよく分からんのじゃ!原付バイクのとは違うのか?手続きは面倒なのかのう?

お待ちください!そこが一番の重要ポイントです。特定小型原付のナンバープレートは、従来の原付とはまったく別物なんです。手続き自体は簡単ですが、知らないと公道を走れないどころか、法律違反になる可能性も…。
こんにちは、電動モビリティ専門ブログ「eKick研究所」の運営者、エキマルです。
この記事では、電動キックボードの「ナンバープレート」に焦点を当て、従来の原付との違い、誰でも簡単にできる取得方法、そして見落としがちな税金や保険の話まで、2025年10月現在の最新情報で徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたの電動キックボードのナンバーに関する疑問はすべて解決します。
【最重要】あなたのキックボードは大丈夫?「特定小型原付」の定義
まず大前提として、2023年7月1日からスタートした「特定小型原付」のルール(16歳以上免許不要、ヘルメット努力義務など)が適用されるのは、以下の要件をすべて満たす電動キックボードだけです。
特定小型原動機付自転車の保安基準(主な要件)
- 最高速度: 20km/h以下であること
- 定格出力: 0.6kW以下であること
- 車体の大きさ: 長さ190cm以下、幅60cm以下であること
- 装備: 最高速度表示灯(緑色のランプ)などが保安基準通り備わっていること

わしがネットで買った安いやつは、これに当てはまるのかのう?

そこが最も重要です!購入したお店の販売証明書や、国土交通省が認定した「性能等確認済シール」が車体に貼られているか確認してください。もしこの基準を満たさない(例:最高速度が20km/hを超える)場合、それは「一般原付」扱いとなり、原付免許とヘルメット着用義務が必要です。知らずに乗ると無免許運転や整備不良で厳しく罰せられます!
公道を走る前提の場合、必ずこの「特定小型原付」の基準を満たした、保安基準適合品の車体を選んでください。
【徹底比較】ナンバーで一目瞭然!「特定小型原付」と「一般原付」7つの決定的違い
「特定小型原付」と、昔ながらの「一般原付(50ccバイクなど)」は、公道を走る乗り物として、ルールが全く異なります。
その最大の違いが「ナンバープレート」です。

従来の原付(一般原付)が「長方形」なのに対し、特定小型原付のナンバープレートは「10cm × 10cm」の小型な正方形になりました。
これは、車体が小さい電動キックボードにも取り付けやすく、かつ一目で識別できるようにするためです。
この2つの区分がいかに違うか、一覧表で比較してみましょう。
| 比較項目 | 特定小型原付 (電動キックボード等) | 一般原付 (50ccバイク等) |
|---|---|---|
| (1) ナンバープレート | 10cm × 10cm(正方形) | 長方形(自治体により異なる) |
| (2) 運転資格 | 16歳以上(免許不要) | 原付免許以上(免許必須) |
| (3) ヘルメット | 努力義務(※着用を強く推奨) | 着用義務(必須) |
| (4) 最高速度 | 20km/h | 30km/h(法定速度) |
| (5) 走行場所 | 車道、自転車道(※特例で歩道も可) | 車道のみ(二段階右折必要) |
| (6) 軽自動車税 | 年額 2,000円 | 年額 2,000円 |
| (7) 自賠責保険 | 加入義務あり | 加入義務あり |

おお!全然違うんじゃな。特に免許とヘルメットが。でも、税金と保険は同じなんか。

その通りです。運転ルールは大幅に緩和されましたが、「公道を走る車両」としての社会的責任(税金と保険)は、従来の原付と変わらず必要ということです。この「手軽さ」と「責任」の両方を理解することが大切です。
【完全ガイド】特定小型原付ナンバープレート取得 5ステップ(必要なもの・場所・費用)

「手続きが面倒くさそう…」と思うかもしれませんが、ご安心ください。
ナンバープレートの取得は、必要なものさえ揃っていれば、即日で、しかも無料で完了します。
Step 1: 必要なものを準備する(超重要)
役所に行く前に、以下の4点を必ず揃えてください
- 販売証明書(または譲渡証明書)
- 購入したお店が発行します。車台番号や販売店情報が記載されています。
- ※中古(個人間)で譲り受けた場合は、前の所有者が作成した「譲渡証明書」が必要です。
- 「特定小型原付」の要件を満たすと分かる書類
- これが無いと「一般原付」として登録されてしまう可能性があります。
- 例:国土交通省の「性能等確認済シール」の写真、仕様書、カタログ(最高速度20km/h、定格出力0.6kWなどが記載されているページ)、メーカー発行の資料など。
- 本人確認書類
- 運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など、現住所が確認できるもの。
- 印鑑
- 認印で構いません。自治体によっては不要な場合もありますが、念のため持参しましょう。
Step 2: 手続きする場所(どこで?)
手続きは、あなたの住民票がある市区町村の役所(役場)で行います。
窓口の名称は自治体によって異なりますが、「軽自動車税担当」「市民税課」「税務課」など、税金を扱う部署が担当しています。
Step 3: 申請書を記入・提出(どうやる?)
窓口で「特定小型原付のナンバー登録をしたい」と伝えると、「軽自動車税(種別割)申告(報告)書兼標識交付申請書」という書類を渡されます。
記入は簡単です。
- あなたの氏名、住所、生年月日
- 車体の情報(車名、車台番号、排気量(※定格出力0.6kWと記入))
- ※車台番号は、販売証明書や車体(フレームやステップの側面など)に刻印されています。
記入例が窓口に用意されているはずです。
分からなければ職員の方が丁寧に教えてくれます。
記入したら、Step 1で準備した書類と一緒に提出します。
Step 4: ナンバープレートと書類の受け取り(費用は?)
書類に不備がなければ、その場で(通常10~30分程度)ナンバープレートが交付されます。
交付費用は無料です!
この時、以下の2点を必ず受け取ってください。
- ナンバープレート(10cm×10cmの正方形)
- 標識交付証明書
- このナンバープレートがあなたのものであることを証明する重要な書類です。
- 後述する自賠責保険の加入に必須です。絶対に無くさないよう保管してください。
Step 5: 取り付け(どう付ける?)
受け取ったナンバープレートを、電動キックボードの後部の見やすい位置に、付属のネジなどで確実に取り付けます。

おお、思ったより簡単じゃ。これでもう公道を走れるんじゃな!

いえ、まだ走れません! ナンバー取得は「第一関門」です。公道走行には、もう一つ、絶対に忘れてはならない義務があります。
【義務】ナンバー取得後に絶対必要な「2つのこと」(自賠責保険と税金)

ナンバープレートの取得は、車両を「登録」したにすぎません。
公道を走るためには、以下の2つの義務を果たさなければなりません。
(1) 自賠責保険(共済)への加入(絶対必須!)
ナンバープレートを取得したら、その足で自賠責保険に加入しに行ってください。
自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するための強制保険です。
- 加入場所:
コンビニ(マルチコピー機)、郵便局、バイク販売店、保険代理店、インターネット(一部保険会社)
- 必要なもの:
標識交付証明書(Step 4でもらった書類)、保険料
- 保険料:
特定小型原付は、一般原付と同じ保険料です。(例:1年契約で6,910円、5年契約で13,980円 ※2025年10月現在。期間が長いほど割安です)
加入すると、「保険標章(ステッカー)」がもらえます。
このステッカーを、ナンバープレートの見やすい位置に必ず貼り付けてください。
このステッカーを貼っていないと、保険に加入していても違反(運行の用に供してはならない)となります。

自賠責って、入らないとどうなるんじゃ?

とんでもないことになります!未加入での運転は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金、さらに違反点数6点で即免許停止(免許を持っている場合)という非常に重い罰則があります。絶対に加入してください。
(2) 軽自動車税(種別割)の納付(必須)
ナンバープレートを役所で取得(登録)したことにより、あなたは「軽自動車の所有者」となりました。
そのため、毎年1回、軽自動車税を納める義務が発生します。
- 税額:
年額 2,000円(一般原付と同額)
- 納付時期:
毎年4月1日時点の所有者に対し、5月頃に自宅へ納付書が郵送されます。
ナンバー交付自体は無料ですが、所有している限り、この税金は毎年かかります。
ナンバープレートに関する注意点と豆知識(違反・紛失・ご当地ナンバー)
ナンバープレートは、ただ付けていれば良いというものではありません。
いくつか重要な注意点があります。
法律違反になる行為(絶対NG)
以下の行為は、番号の識別を妨げるとして法律で禁止されており、取り締まりの対象となります。
- ナンバープレートカバー(透明なもの含む)の装着
- ナンバープレートの折り曲げ、回転させての取り付け(縦向きなど)
- 自賠責ステッカー以外のシールや装飾の貼り付け

せっかくじゃから、カッコいいカバーを付けたいんじゃが…

それは違反です!ナンバープレートは「見やすく表示する義務」があります。透明なカバーでも光の反射などで見えにくくなるため、装着は認められていません。絶対におやめください。
紛失・盗難・破損したら?(再発行)
- 紛失・盗難の場合:
- まず最寄りの警察署・交番に「遺失届」または「盗難届」を提出し、「受理番号」を控えます。
- 受理番号、標識交付証明書、本人確認書類、印鑑を持って、ナンバーを取得した役所で「廃車手続き」と「新規登録手続き」を行います。
- ナンバープレートの番号は変わります。
- 破損・汚損の場合:
- 破損したナンバープレート、標識交付証明書、本人確認書類、印鑑を持って役所に行き、再発行(交換)を申請します。
- 自治体によっては弁償金(数百円程度)がかかる場合があります。
重要: ナンバー番号が変わった場合は、加入している自賠責保険会社に連絡し、車両変更の手続きをしないと保険が適用されなくなるため、絶対に忘れないでください。
引っ越したら?(住所変更)
引っ越し(住民票の移動)をした場合、ナンバープレートも変更手続きが必要です。
- 旧住所の役所で「廃車手続き」を行い、ナンバープレートを返納します。
- 新住所の役所で「新規登録手続き」を行い、新しいナンバープレートの交付を受けます。
(※自賠責保険の住所変更手続きも忘れずに)
ご当地ナンバーはあるの?

従来の原付(長方形)では、地域の特色を活かした「ご当地ナンバープレート」が全国で導入されています。
特定小型原付(正方形)についても、一部の自治体ではご当地デザインの交付が始まっています。
ただし、まだ導入事例は多くありません。
デザインは従来の原付用と共通で、サイズだけ正方形になっているケースがほとんどです。
ご当地ナンバーを希望する場合は、お住まいの自治体の税務課に「特定小型原付用のご当地ナンバーはありますか?」と事前に問い合わせてみましょう。
特定小型原付(電動キックボード)のメリット・デメリット

ナンバープレートの取得と維持には義務が伴いますが、それを上回るメリットもあります。
ここで制度全体を整理します。
メリット
- 圧倒的な手軽さ:
16歳以上であれば運転免許が不要で、誰でもすぐに乗ることができます。
- ヘルメットが努力義務:
着用義務ではないため(※安全のため着用を強く推奨)、髪型の崩れなどを気にせず利用できます。
- 低コストな維持費:
自動車税は年2,000円、ガソリン代は不要(電気代のみ)で、維持費が非常に安価です。
- ラストワンマイルの解消:
駅やバス停から自宅・職場まで、あるいは近所の買い物など、歩くには少し遠い距離の移動が劇的に楽になります。
デメリット
- 手続きの必須:
ナンバープレートの取得と自賠責保険の加入が必須であり、これを知らないと法律違反になります。
- 厳格な交通ルール:
車道走行が原則であり、車との混走には危険が伴います。また、歩道走行は「特例(時速6kmモード、標識がある場所のみ)」に限られ、非常に限定的です。
- 天候への依存:
雨や雪、強風の日は走行が困難または危険です。
- 社会的認知:
まだ新しい乗り物であるため、他の車両や歩行者からの目が厳しかったり、ルールを誤解されたりする可能性があります。
想定ユーザー像(こんな人におすすめ!)

特定小型原付(電動キックボード)は、特に以下のような方におすすめのモビリティです。
- 駅やバス停から自宅・職場までが徒歩10分~20分程度かかる人
- 近所のコンビニやスーパーへの「ちょっとそこまで」の移動が多い人
- 自動車免許を持っていない、または返納を考えている16歳以上の人
- キャンパス内の移動が多い大学生
- 車やバイクを持つほどの距離は乗らないが、自転車より楽な移動手段が欲しい人
よくある質問(FAQ)
- Q電動キックボードのナンバープレートはどこで取得できますか?
- A
あなたの住民票がある市区町村の役所(税務課・市民税課など)で、無料で即日交付されます。
- Q取得に必要なものは何ですか?
- A
「販売証明書」「本人確認書類」「印鑑」そして「特定小型原付の要件(最高速度20km/h以下など)を満たすと分かる書類(カタログや仕様書など)」です。
- Q原付のナンバープレートと何が違いますか?
- A
形状とサイズが違います。
一般原付が「長方形」なのに対し、特定小型原付は「10cm × 10cmの正方形」です。
- Q税金はいくらかかりますか?
- A
軽自動車税(種別割)が年額2,000円かかります。
毎年5月頃に納付書が自宅に届きます。
- Q自賠責保険のステッカーはどこに貼ればいいですか?
- A
ナンバープレートの見やすい位置に必ず貼り付けてください。
10cm四方と小さいため、番号に重ならないよう左上や右上に貼るのが一般的です。
- Qヘルメットは本当に不要ですか?
- A
法律上は「努力義務」であり、罰則はありません。
しかし、万が一の事故の際、頭部を守るものはヘルメットしかありません。
専門家としては、ご自身の命を守るために、ヘルメットの着用を強く推奨します。
- Q中古で人から譲り受けた場合はどうすればいいですか?
- A
前の所有者に「譲渡証明書」を書いてもらう必要があります。
また、その車両が「特定小型原付」の基準を満たしているか、書類で確認することが非常に重要です。
その書類を持って役所で登録手続きを行います。
まとめ:正しい手続きで、安全・手軽なキックボードライフを!
今回は、電動キックボード(特定小型原付)のナンバープレートについて徹底解説しました。
- 電動キックボード(特定小型原付)は、専用の「10cm×10cmの正方形」ナンバープレートが必須。
- ナンバー取得は役所で無料だが、「特定小型」と分かる書類(カタログ等)が必要。
- ナンバー取得後、「自賠責保険への加入」と「ステッカー貼付」が絶対義務。
- 軽自動車税(年額2,000円)が毎年かかる。
- 免許不要・ヘルメット努力義務という手軽さの一方で、車両としての責任(税金・保険・交通ルール遵守)は必ず伴う。
この記事を参考に正しい手続きを行い、法律を守って、安全で快適な電動キックボードライフを楽しんでください。



