「ちょっとそこまで」の移動、どうしていますか?
徒歩では少し遠い、でも電車やバスに乗るほどでもない。
そんな「ラストワンマイル」の移動に革命をもたらしたのが、電動キックボードのシェアサービスです。
2023年7月の法改正で利用のハードルが下がり、都市部を中心に急速に普及。
手軽さ、爽快感、そして環境への配慮から、多くの人々の移動手段として定着しつつあります。
しかし、その一方で、
「どのサービスを選べばいいの?」
「料金体系が複雑でわかりにくい…」
「ルールが変わったらしいけど、結局どう乗るのが正解?」
といった疑問や不安の声も少なくありません。
この記事では、電動キックボードを日常的に利用し、国内の主要シェアサービスをすべて試した筆者が、あなたの疑問をすべて解決します。
この記事を読めば、あなたに最適な電動キックボードシェアサービスが見つかり、料金で損することなく、誰よりも安全に・快適に乗りこなせるようになります。
この記事でわかること

- 【2025年最新】主要シェアサービス(LUUP、Limeなど)の料金・エリア徹底比較
- 知らないと損する?料金を安く抑えるコツ
- 免許不要!新しい交通ルール(特定小型原付)の完全ガイド
- 登録から返却まで、実際の使い方をステップバイステップで解説
- 利用者が語るリアルなメリット・デメリットと、その対策
- 万が一の事故に備える保険・補償の知識
都市モビリティの未来を、この記事で体感してください。
電動キックボードシェアサービスの基本

まずは、サービスの仕組みと、利用する上で絶対に知っておかなければならない交通ルールについて確認しましょう。
そもそもシェアサービスって何?
電動キックボードシェアサービスとは、街中に設置された「ポート」と呼ばれる専用の駐輪場(あるいはサービスエリア内)で、電動キックボードを好きな時に借りて、好きな場所(指定ポート)で返せるサービスです。
- スマホアプリ一つで、登録から決済まですべて完結
- 必要な時だけ、短時間から利用できる
- 機体の購入費用やメンテナンス、充電の手間が一切不要
- 電車やバスを補完する「ラストワンマイル」の移動に最適
【超重要】2023年7月法改正!「特定小型原付」のルールを簡単解説
2023年7月1日に道路交通法が改正され、電動キックボードは「特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)」という新しい車両区分に位置づけられました。
これにより、利用ルールが大きく変わりました。

免許なしで乗れるって本当?ヘルメットはかぶらなくてもいいの?

はい、本当です!ただし、誰でも無条件でOKというわけではありません。安全に関わる重要なルールですので、ここでしっかり押さえましょう!
| 項目 | ルール | 補足説明 |
|---|---|---|
| 運転免許 | 不要 | ただし、アプリ登録時に年齢確認書類の提出が必須です。 |
| 年齢制限 | 16歳以上 | 16歳未満の運転は法律で固く禁止されています。 |
| ヘルメット | 努力義務 | 着用は義務ではありませんが、安全のため強く推奨されます。 |
| 最高速度 | 車道モード: 20km/h 歩道モード: 6km/h | 歩道モードは、対応する機体で特定の標識がある場所のみ走行可能です。 |
| 走行場所 | 原則:車道と自転車専用通行帯 | 例外:最高速度6km/hで、特定の標識がある歩道は走行可能。 |
| ナンバープレート | 必須 | シェアサービス事業者が取得・取り付けています。 |
| 自賠責保険 | 加入必須 | こちらも事業者が加入済みです。 |
※参照
ルールが緩和された一方で、飲酒運転や二人乗り、信号無視などの違反には厳しい罰則が科せられます。
「自転車より手軽な、原付バイク」という意識を持つことが大切です。
【2025年最新版】主要電動キックボードシェアサービス徹底比較
現在、日本国内で利用できる主要な電動キックボードシェアサービスを、最新情報で徹底比較します。
比較一覧表|料金・エリア・特徴が一目でわかる!
| サービス名 | LUUP(ループ) | Lime(ライム) |
|---|---|---|
| 料金体系 | ・ライド基本料金:50円 ・時間料金:1分あたり15円 | ・ロック解除料金:100円 ・時間料金:1分あたり25円 |
| 30分利用時の料金目安 | 50円 + (15円×30分) = 500円 | 100円 + (25円×30分) = 850円 |
| 主要展開エリア | 東京、大阪、京都、横浜、神戸、名古屋、広島など(全国規模で急速拡大中) | 東京(渋谷、新宿など都心部)、福岡、札幌など |
| ポート数 | 非常に多い(コンビニ、駅前、ビルなど) | やや少なめ(主要駅周辺が中心) |
| 機体の特徴 | ・シンプルで軽量 ・最高速度20km/h | ・パワフルで安定感あり ・坂道に強い ・最高速度20km/h |
| 保険・補償 | 対人・対物賠償責任保険に加入 | 対人・対物賠償責任保険に加入 |
| 公式サイト |
LUUP(ループ) | 電動キックボードシェア/シェアサイクルアプリ | Luup(ループ) | 電動キックボードシェア/シェアサイクルアプリ LUUPは、スマホ一つで街じゅうのポートから電動マイクロモビリティへの乗り降りや移動を可能にするシェアリングサービスです。LUUPのポートを街じゅうに設置することで、人が集まる場所をつくり、街じゅうを駅前のように活性化していきます。そして、... |
Just a moment... |

結局、どっちがいいの?安くて便利なのはLUUPなのかな?

その通りです!2025年10月現在、料金の安さとポート数の多さから、日常的な利用ではLUUPに軍配が上がります。ただし、Limeの機体はパワフルで乗り心地が良いという声も多いので、利用シーンによって使い分けるのがおすすめです。
LUUP(ループ)|ポート数No.1!都市部での利便性は最強

もはや都市部の移動インフラとなりつつある、国内最大手のサービスです。
最大の強みは、圧倒的なポート数。
主要都市であれば「乗りたい時にすぐ見つかり、降りたい場所の近くで返せる」という利便性は他を寄せ付けません。
料金も比較的安価で、短距離・短時間の利用が多いシェアサービスの使い方にマッチしています。
- とにかく手軽に、日常の足として使いたい人
- 通勤・通学で駅と目的地の間を移動したい人
- コストを少しでも抑えたい人
Lime(ライム)|世界基準の安定感とパワフルな機体
世界100都市以上で展開するグローバルブランド。
そのノウハウを活かした安定したサービスと、乗り心地の良い機体が特徴です。
LUUPに比べると料金は割高ですが、機体はがっしりとしており、タイヤも大きめ。
走行時の安定感やパワーはLimeの方が上だと感じるユーザーが多いです。
特に、多少の坂道や長めの距離を走る際には、その真価を発揮します。
- 乗り心地や走行の安定性を重視する人
- 坂道の多いエリアで利用する人
- 観光などで、いつもより少し長めに乗りたい人
利用者の本音!シェアサービスのリアルなメリット・デメリット
実際に使ってみてわかった、シェアサービスの光と影。
良い点だけでなく、注意すべき点も正直にお伝えします。
使ってわかった!5つの大きなメリット

- 圧倒的な手軽さ・時短効果
最寄り駅からオフィスまで徒歩15分が、シェアサービスなら5分に短縮。
この「10分」が、朝の貴重な時間を生み出します。
タクシーを捕まえる手間や、バスの待ち時間からも解放されます。 - 交通費を賢く節約
初乗り料金の高いタクシーや、区間によっては割高になるバスと比較して、数百円で移動できるのは大きな魅力。
特に短距離移動ではコストパフォーマンスに優れます。 - 行動範囲が広がり、街の新しい発見がある
「歩くには遠いけど…」と諦めていたカフェやお店に、気軽に行けるようになります。
風を感じながら走ることで、普段は気づかない街の風景や魅力に出会えるのも醍醐味です。 - 環境に優しい(エコフレンドリー)
CO2を排出しない電気で動くため、環境負荷が低い移動手段です。
シェアサービスを選ぶこと自体が、サステナブルな社会への貢献に繋がります。 - とにかく楽しい!
理屈抜きに、風を切って走るのは爽快です。
移動そのものがエンターテイメントになり、日々の通勤やちょっとした外出を楽しい時間に変えてくれます。
ここがイマイチ…4つのデメリットと賢い対策

便利そうなのはわかったけど、悪いところはないの?思ったより高くなったり、乗りたい時に乗れなかったりしない?

鋭いご指摘です!もちろんデメリットもあります。しかし、事前に対策を知っておけば、ほとんどのトラブルは回避できます。賢い使い方をマスターしましょう!
- 【デメリット】長距離や渋滞では割高になることも
時間料金制のため、信号待ちや渋滞が多いルート、長距離を移動すると料金がかさみ、電車やバスより高くなる場合があります。
対策 → 乗る前にアプリの地図機能でルートを確認し、信号の少ない道を選ぶ。30分以上の長距離移動が予想される場合は、他の交通機関を検討しましょう。 - 【デメリット】ポートが満車で返却できない
目的地に着いたのに、ポートがいっぱいで返却できず、料金が加算され続ける「返却難民」問題。特に都心部の人気エリアで発生しやすいです。
対策 → 出発前に、目的地のポートだけでなく、その周辺にある複数のポートをアプリで確認しておくことが重要です。 - 【デメリット】乗りたい時に機体がない・充電がない
いざ乗ろうと思ったら、最寄りのポートに機体がなかったり、あってもバッテリー残量が少なかったりすることがあります。
対策 → 家を出る前にアプリでポートの在庫状況と各機体のバッテリー残量を確認する習慣をつけましょう。 - 【デメリット】天候に左右される
当然ですが、雨や強風の日は利用が難しく、危険も伴います。
対策 → 天気予報を常にチェックし、天候が悪い日は無理せず他の交通手段を選びましょう。
【完全ガイド】登録から返却までの使い方5ステップ
ここではLUUPを例に、アプリの登録からライドの完了までを、誰でもできるように5つのステップで解説します。
Step 1: アプリのダウンロードと会員登録
App StoreまたはGoogle Playで「LUUP」と検索し、アプリをインストール。
電話番号、氏名、クレジットカード情報などを入力します。
Step 2: 交通ルールテストの受講と本人確認
法改正に対応した新しい交通ルールに関するテストに全問正解する必要があります。
その後、運転免許証やマイナンバーカードなどの年齢確認書類をアップロードし、審査(数分〜数時間)が完了するのを待ちます。
Step 3: キックボードを探して予約
アプリのマップを開き、近くにあるポートを探します。
利用したい機体のバッテリー残量を確認し、「予約する」ボタンをタップ。
予約は10分間有効です。
Step 4: 乗車前のチェックとライド開始
ポートに着いたら、機体に異常がないかチェックします。
- ブレーキはしっかり効くか?
- ハンドルはガタつかないか?
- タイヤの空気圧は十分か?
- ライトは点灯するか?
問題がなければ、機体についているQRコードをアプリで読み取り、ロックを解除。
「ライド開始」です!
Step 5: 安全な走行とポートへの返却
交通ルールを守って目的地まで走行します。
目的地のポートに着いたら、枠線内にしっかり停車させ、ライドを終了。
最後に、返却したことがわかるように機体の写真を撮影してアップロードすれば、すべて完了です。

絶対に守るべき!安全利用のための鉄則
手軽さの裏側には、大きな責任が伴います。
自分と周囲の人の安全を守るため、以下のルールは必ず守ってください。
走行できる場所・できない場所
- 走行OK:
- 車道の左側
- 自転車専用通行帯
- 「自転車通行可」の標識がある歩道(ただし、最高速度を6km/hに切り替え、歩行者優先で走行)
- 走行NG:
- 上記以外の歩道
- 右側通行、逆走
- 高速道路、自動車専用道路
事故事例から学ぶ危険な乗り方
警察庁の発表によると、電動キックボードが関係する交通事故は増加傾向にあります。
特に多いのが、交差点での出会い頭の衝突や、段差での転倒です。
- 絶対にしてはいけない危険行為
- 飲酒運転(最も悪質で危険な行為)
- 二人乗り
- スマートフォンを操作しながらの運転
- イヤホンで音楽を聴きながらの運転
- 急な進路変更や無理な追い越し
万が一、事故を起こしたら?・事故に遭ったら?
- すぐに運転をやめ、負傷者を救護する(119番)
- 危険防止措置をとる(機体を安全な場所に移動させるなど)
- 警察に連絡する(110番)
- 各シェアサービス事業者の事故受付窓口に連絡する
これを怠ると「ひき逃げ」となり、重い処罰の対象となります。
必ず冷静に対応してください。
よくある質問(FAQ)
- Q雨の日でも乗れますか?
- A
推奨されません。
路面が滑りやすく、ブレーキの制動距離も長くなるため非常に危険です。
また、多くのサービスで規約上、悪天候時の利用を禁止しています。
- Q領収書は発行できますか?
- A
はい、ほとんどのサービスでアプリ内の利用履歴から領収書を発行できます。
ビジネスでの利用にも対応しています。
- Q途中でスマホの充電が切れたらどうなりますか?
- A
ライドの終了手続きができなくなります。
事前にモバイルバッテリーを携帯するか、スマホの充電に余裕がある時に利用しましょう。
万が一切れてしまった場合は、速やかにカスタマーサポートに連絡してください。
- Q保険はどうなっていますか?
- A
各社とも対人・対物賠償責任保険には加入していますが、利用者自身のケガを補償する傷害保険は含まれていない場合があります。
不安な方は、ご自身の傷害保険や、1日単位で加入できる保険の利用を検討しましょう。
- Q坂道は登れますか?
- A
緩やかな坂であれば登れますが、急な坂道ではパワー不足を感じることがあります。
パワフルな機体を提供しているLimeなどを選ぶか、坂道を避けるルートを選ぶのが賢明です。
まとめ:シェアサービスを賢く使って移動をアップデートしよう
電動キックボードシェアサービスは、私たちの移動をより自由で、スマートで、楽しいものに変えてくれる画期的なツールです。
この記事で解説したポイントをもう一度おさらいしましょう。
- ルールが大事:
16歳以上、免許不要、ヘルメットは努力義務。ただし交通ルールは厳守。 - サービス選び:
日常使いならポート数が多くて安いLUUP、乗り心地重視ならLimeがおすすめ。 - 賢い使い方:
デメリットと対策を理解し、トラブルを未然に防ぐ。 - 安全第一:
乗車前点検と交通ルール遵守を徹底し、事故のリスクを減らす。
新しい移動の選択肢を賢く、そして安全に活用して、あなたの都市生活をさらに快適にアップデートしてください。


